ロック『市民政府二論』仏訳新版1754年刊

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アメリカ独立宣言やフランス革命等、古典的な自由主義に多大な影響を与えたといわれるロックの『市民政府二論』ですが、こちらは1754年に出された、フランス語訳の新版になります(仏訳初版は1691年)。1754年といいますと、モンテスキューの『法の精神』が出たのが1748年ですし、ルソーの『社会契約論』はこのすぐあと1762年に刊行されます。

まさに、啓蒙の世紀に出た、歴史の息吹を伝えるといっていい本でしょうか。

土田杏村 華厳哲学小論攷 大正11年初版

今週は、土田杏村関係がいろいろと入荷しております。

西田幾多郎・門下の土田杏村は、大正教養主義を代表する哲学者で、哲学だけでなく、教育、経済と多方面に活躍した人物ですが、注目されるのは、仏教思想を西洋哲学同様に論じた『華厳哲学小論攷』だと思います。

『大乗起信論』と『華厳経』という仏教の中でも、とりわけ哲学的とされる経論を扱っており、中でも、『起信論』の阿頼耶識(阿梨耶識)に関する哲学的考察は、のちに井筒俊彦氏の研究と双璧をなすものだと思います。

影印本 正法眼蔵 仮字本三種

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こちらは、真字版の3冊も合わせて、全五帙四十二冊セットで刊行されたものですが、

弊店にお売りいただいたお客様が仮字本のみ所有されていましたので、仮字本のみのセット販売となります。

各原本の様相(寸法、墨色などの体裁)そのままの形での刊行となった貴重な書籍です。

鈴木大拙『楞伽経研究』初版

『楞伽経研究』と英訳は、彼の博士論文をもとにしたもので、ロンドンのラウトリッジ社から1930年、1932年に刊行された、同経研究においては金字塔ともいえる研究です。

巻頭に雪舟による達磨大師の肖像画がありますが、彼によって中国に伝えられたという伝説もあり、初期の禅宗でも重用された経典です。